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MUSICAL FEATURES

電子音楽の起源は、20世紀半ばの先進的な作曲家の小グループによる初期の作品に見られます。彼らは、電子試験装置を駆使して、新しい音を生み出しました。その遺産をもとに、今日、Collide 4によって全てが再び一巡しました。

Collide 4は実験機器・測定器を用いた音楽家/インフルエンサーであるHainbachとJoranalogueが共同開発した最初のハードウェアで、ロックインアンプの概念をユーロラックの世界に取り入れたシグナルプロセッサー/ボイスモジュールです。ロックインアンプは大昔の物理研究に使用されていた装置で、音楽的応用においてはその生々しいパワーで知られます。そして今回、非常にコンパクトなサイズと重量、完全な電圧コントロールを備えた形で、どのシンセ奏者でも体験できる形でロックインアンプが使えるようになりました。その結果、前衛音楽の先駆者が想像もしなかったまったく新しい種類のアナログシンセボイス/オーディオプロセッサーが誕生しました。

Collide 4は、Hainbachがヴィンテージ試験機器から見出した音楽的な深い領域への豊富な経験と、Joranalogueの電子楽器設計哲学を体現しています。

  • 現代的で完全アナログのユーロラックフォーマットを使用し、ロックインアンプの概念を新たな高みへと再構築
  • ピンギング入力つき、発信可能な可変バンドパスフィルターを入力に搭載
  • フィルター前後にゲインステージを備え、最大130dBの増幅が可能
  • スルーゼロの正弦波/余弦波クアドラチャーVCOを内蔵。レファレンス信号として使用可能です
  • ヒルベルト変換ネットワークにより、周波数シフターとして使用可能
  • デュアルリングモジュレーターとローパスフィルター(積分器)を搭載
  • 独自のX/Yクアドラチャートポロジーにより、ステレオ使用に最適
  • 豊富な出力セクションには、X',Y'出力をアナログ回路で極座標変換した大きさと位相の出力も含まれます
  • 信号レベルやオーバーロードを示す視覚的に優れたLEDインジケーターを搭載。
  • すべてのパラメーターに対するCVコントロール、ピッチコントロールには温度補償や優れたトラッキング機能
  • インピーダンス補償付き出力とデュアルカラーLED。
  • トリムポテンショメーターはフロントパネルからアクセス可能

HOW TO USE

ロックインアンプは、入力された信号から、特定の周波数成分の大きさと位相を検出するための測定機器・実験機器です。アナログのロックインアンプは掛け算や積分を行うため、シンセサイザーの世界で言うリングモジュレーター、ローパスフィルターなどに類似した回路で構成されており、その実機はHainbachなどの実験的な音楽家に使用されています。これらの回路をモジュラー環境での使用に最適化し、可能な限りの高精度な設計を行なったモジュールがCollide 4です。

アナログロックインアンプでは目的を達成するため、検出したい周波数を持ったオシレーター(レファレンスオシレーター)と入力信号を掛け算し、その出力信号をローパスフィルターに通します。このフィルター通過後のDC成分と、レファレンスオシレーターの位相から、知りたい周波数成分の大きさと、レファレンスオシレーターと入力信号間の位相差を求めることができます。Collide4ではレファレンスオシレーターの位相を設定するのではなく、代わりに位相をずらした信号も使って2種類の掛け算を行うことで、知りたい位相差を求めています。

Collide4では、本来最終的に求めたい信号の大きさと位相は、右下のMAG,PHASE出力から得ることができますが、音楽的用途を念頭においたCollide4では、各セクションにより以下の機能が利用でき、主要なパラメータ全てに電圧コントロールが搭載されます。

  • 入力セクションでのゲイン調整オーバードライブフィルタリング
  • スルーゼロFM可能、位相のずれた出力も持ったレファレンスオシレーターセクション
  • 掛け算回路によるリングモジュレーションまたはフリーケンシーシフティングローパスフィルタリングが行える検出セクション。
    このセクションでは、
      - 入力シグナルIとレファレンス信号Xを掛け算したX'
      - 入力シグナルを90度位相をずらしたQとレファレンス信号Xを掛け算したY'
    の2つの信号から高周波を取り除くよう積分(ローパスフィルター)します。
    Yの掛け算に使うXは、右上のスイッチにより90度位相をずらすこともでき、その場合はX'-Y', X'+Y'がレファレンスオシレーターの周波数分のフリーケンシーシフター出力となります。

各セクションのシグナルフローは以下の通りです。

入力セクション

オシレーター&検出セクション
出力セクション

 

Interface

 
マウスオーバーで各部の説明が表示されます
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