XAOC Devices Timiszoara
Format: Eurorack
Width: 10HP
Depth: 43mm
Current: 120mA@+12V, 45mA@-12V
Format: Eurorack
Width: 10HP
Depth: 43mm
Current: 120mA@+12V, 45mA@-12V
Timiszaoaraは、電圧コントロール可能なユーロラック用のステレオ・マルチエフェクト・プロセッサーです。使用しているSpin Semiconductor社のFV-1のオープン・アーキテクチャにより、カスタムデザインのエフェクト/機能のアルゴリズムを追加し、microSDカード上の仮想カートリッジに整理して、ライブラリ形式で使用することができます。
通常の操作では、エンコーダーを回すことで現在ロードされている最大8つのプログラムのバンクからエフェクトプログラムを選択します。
プログラムは、エンコーダーをクリックして選択を確定することで初めてロードされます。エンコーダーを1秒間押し続けることで、各フォルダが一つのバンクに対応するフォルダのリストとして、メモリーカードの内容を表示します。
リストの最後にはキャンセルのオプションがあり、これを選択することで最後に読み込まれたバンクに戻ることができます。エンコーダーをクリックすることで選択を確定します。スロットにSDカードが挿入されていない場合、利用できるオプションはSPIN DEMOとCANCELの2つのみとなります。 Spinチップの内蔵バンクであるSPIN DEMOは、モジュールに挿入されたカードからも利用可能です。このバンクに含まれるプログラムは特別なものではありませんが、メモリーカードの不良または紛失などの緊急時には有用となります。
特定のバンクが選択され、エンコーダーのクリックによって確定されることでバンクがメモリーに読み込まれます。また、カードを取り出しても読み込まれたバンクの8つのプログラムすべてにアクセスできます。
選択中のエフェクト・プログラムの3つのパラメータはマニュアルで、または対応する各PARAMスライダーの上に配置された入力ジャックにパッチされたCVでコントロールすることができます。これらのCV入力には10Vppの電圧を入力可能で、スライダーが中央位置に設定された状態で±5VのLFOを受信した場合にフルレンジでパラメータをスウィープします。同様に、スライダーが最小値に設定された状態では10Vのエンヴェロープの適用でパラメータをフルレンジでスウィープできます。MIXスライダーとCV入力にも、同じルールが適用されます。
現在のバンクからプログラムを選択するには、ロータリー・エンコーダーを使用するか、外部CVまたはトリガー信号を使います。NEXT入力にパッチされたトリガー信号は、エンコーダーを時計回りに操作してクリックする動作と同一の働きとなります。これにより、リスト内の次のプログラムが読み込まれ、自動的に確定されます。このリストは、8番目のあとは1番目に戻るようにループ状に配置されています。SCAN入力に電圧をパッチすることで、現在ロードされているプログラムから前後に(次、または前のプログラムに)シフトすることができます。このSCAN入力は-5Vから+8Vの範囲の電圧を受け入れ、1V変化するたびに現在のポジションより上または下のポジションに切り替わります。
NOTE: FV-1チップは、新しいプログラムをロードして再び初期化するのに少し時間がかかるため、プログラムを瞬時にスキャンすることはできません。
Timiszoaraでは、モジュールに付属するファクトリー・カード、または別のカードを使用してエフェクト・プログラムを追加することができます。新しく使用するカードはFAT16またはFAT32にフォーマットします。エフェクトはFV-1チップのアセンブリ言語で書くか、またはSpinCAD Designerを使って視覚的にデザインし、バイナリ形式でコンパイルする必要があります(ASFV1コンパイラを使うなど)。また、ハードウェアの制約を考慮して、各プログラムの命令数は128以下に、内部レジスタは32以下、遅延メモリは32768ワード以下にします。
NOTE: ClockfaceおよびXaoc Devicesはサードパーティのソフトウェアの技術的サポートは提供していません。
Timiszoaraでは、コンパイルされた各バイナリ(8つのプログラムから成るバンク)が同じ名前の別々のフォルダに配置され、8つのプログラムすべての名前とそれらの3つのパラメータ名をカンマで区切った(スペースは含まない)テキストファイルが紐づけられている必要があります。
各エフェクト・プログラムには、3つのPARAMスライダーと、各々に対応するCV入力によってコントロールされる最大3つまでのパラメータを含めることができます。バンク名、および各パラメータ名は最大で8文字までの長さにします。Timiszoara用のカスタム・ファイルを準備する際は、ファクトリー・ファイルの構造と命名ルールに従うと良いでしょう。
Timiszoaraに付属するmicroSDカードには、ディレイ/リバーブ/モジュレーション/フィルター/ピッチシフター/ディストーション/グリッチ/スタッター等の様々なエフェクトをカバーする、ファクトリー・プログラムが書き込まれています。これらのエフェクトの多くは、ほぼ独立した2つの信号経路で構成されており、ステレオで実行されます。ただし、一部のエフェクトでは大部分のリソースに単一の信号経路を利用することでメリットが得られます。このような場合、そのプログラムは処理を実行する前にステレオ信号をモノラルにダウンミックスします。なお、FV-1チップのメモリの総量では1秒の遅延しか許容されないため、チャンネル間で分割する必要があります。また、含まれるコンボ・プログラムの中にはチャンネルごとに異なるエフェクトを備えているものもあります。
発売が計画されているエキスパンダーを併用することで、CPUクロックのコントロール、およびトーン・プロセッサを備える2つのフィードバック・ループを追加できます。