Klavis Mixwitch
Format: Eurorack
Width: 8HP
Depth: 25mm
Current: 39mA@+12V, 24mA@-12V
Manual pdf (English)
Format: Eurorack
Width: 8HP
Depth: 25mm
Current: 39mA@+12V, 24mA@-12V
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Klavis Mixwitchは反転やオフセット、ミックスといった電圧処理機能とアッテネータつきスイッチを巧みに融合したユーティリティモジュールです。
Mixwitchでは、ミキサーモード、スイッチモードどちらのモードにおいても、各入力はアッテネータを通過し、ボタンにより反転することが可能です。入力にパッチされていない場合10Vが内部結線されオフセット電圧を入力することができます。またABそれぞれ、ボタンで出力をミュートしたり、カーブの特性をCV向けのリニアとオーディオ向けのLogで切り替えることができ、どちらの周波数レンジでも快適な操作性を保ちます。
ミキサーモードの場合、入力はミックスされて出力されます。出力のAにパッチされていないとBからミックスされて出力されるため、2:1ミキサー2つではなく、4:1ミキサー1つという使用法も可能です。
Switcherボタンを押すとシーケンシャルスイッチモードとなり、クロックまたはCVで入力を切り替えて出力します。
Mixwitchのミキサーセクションは、AとBという2つの2入力ミキサーで構成されます。ノブは0から2倍強までゲインをコントロールします。
入出力
入力に信号のパッチがない場合、±10Vまでのオフセットを作成できます。これにより、ミキサーの他の入力への信号を簡単にオフセットできます。出力AおよびBは、それぞれ対応するミキサーの入力1と2をサミングします。ミキサーAの出力にパッチがない場合、その信号は出力Bの信号に加わるため、4入力1出力のミキサーとして利用できます。出力の赤色と青色のLEDは、出力信号の振幅と極性を示します。
ボタン
Switcherボタンを押してスイッチャーを有効化することで、モジュールはゲインおよび極性を調整可能なVCスイッチとして動作します。スイッチャーは、4つの入力すべてに対して、またはミキサーBの入力2つのみに対して機能します。デフォルトではスイッチモードではなくミキサーモードとなっており、セクション内の3つのLEDも消灯しています。Switcherボタンをクリックするとスイッチモードとなり、ボタンを押すたびに次の順番でモードが変更されます。
2つのモジュレーション信号を処理するだけでなく、一方の入力はパッチをせずにオープンにし、他方の入力信号に加算または減算できる一定電圧を導入することができます。ミュート機能により、必要に応じて起動できる正確な設定(トランスポーズ・モジュレーション等)を準備することができます。
Log LEDがオンになると、ミキサーは自信をオーディオ用途に再構成します。2つのオーディオソースを通常レベルで入力した場合、ゲインは自動的に6dB減少されるため出力がクリップすることはありません。 これにより、ノブの操作範囲全体で正確なレベル設定を実行できます。ミキサーAの出力にケーブルを接続せずにオープンにすることで、4つの入力信号をミキサーBの出力から得ることができます。
スイッチャーをクロックモードに設定し、ミキサーの入力をすべて未接続にします。Clk入力に周期的な矩形波/パルスを送ることで、Mixwitchを4ステップのシーケンサーとして使用できます。Random Clockモードで使用した場合は、より興味深い結果が得られます。出力Bはオシレーターの1V/Oct入力に、クロックに使用した信号はエンヴェロープ・ジェネレーターへのゲート/トリガーに利用できます。ミキサーの4つのノブで音階を指定します。
スイッチャーをClock B-onlyモードに設定し、Clk入力にオーディオ信号を送ると、ミキサーBの2つの入力がオーディオ周期の度に切り替わります。ミキサーBのノブで生成されるサブ・オクターブの振幅と極性を設定できます。結果のオーディオ信号に生じるDCオフセットを回避するには、ミキサーの一方のチャンネルを正極に、他方を負極にし、2つのノブの振幅を同程度に設定します。
上記4番のバリエーションであるこの例では、スイッチャーを4-channel clockモードで使用します。Clk入力へのオーディオ信号が4つの入力をそれぞれ順番に呼び出します。ノブの設定に応じて、コントロール信号よりも1オクターブ and/or 2オクターブ低いオーディオ信号を作成できます。
モジュールを上記6番と同様の初期設定にし、何種類かの波形を同時に利用できるVCOを用意します。これらの波形をミキサーの各入力に送ります。クロックに使用する波形もミックスの一部とすることができます。新規サイクルごとに異なる波形が順番に再生される4種の波形の繰り返しシーケンスが完成し、自由にミックスすることができます。1種の波形を複数のミキサー入力に接続することで、極性を変えて複数回シーケンスに登場させることも可能です。
スイッチャーを4-channel CV controlモードに設定します。スイッチャーは電圧に応じた入力を指定できるため、オーディオ波形を使用して波形のサイクル中にすべての入力を循環させます。このような目的に適したCV形状はノコギリ波です。
スイッチャーをCV B-onlyに設定し、オシレーターからのPWM信号をコントロール波形として使用します。「選択なし」状態を回避するため、ミキサーAを介してPWMを最初に処理し、必要に応じて正極のオフセットを追加します。ミキサーBの入力にサイン波、ノコギリ波、三角波や複合波形など、 1つまたは2つのオーディオ波形を制御用オシレーターから送ります。続いてオシレーターのパルス幅をマニュアルで、またはモジュレーションを用いて調整することで綴じられる波形の比率が変化し、結果としてミキサーBの出力で得られる波形の形状が変化します。
スイッチャーを2または4-channel CV controlモードに設定し、任意のソースを接続します。コントロール電圧により、ミキサーのノブで定義できる正確なトランスポーズ電圧を提供します。興味深いことに、トランスポーズのステップは、コントロール電圧のように必ずしも増加する必要はありません。「選択なし」機能は「トランスポーズなし」オプションを提供します。
任意のリズムパターン・ジェネレーターとの組み合わせて機能する例です。単一のVCAとエンヴェロープ・ジェネレーターを使って、4つの異なるサウンドのセットを作成できます。スイッチャーをClocked Randomモードに設定し、ステップごとに生成されるゲート/トリガー信号を入力します。
どちらかのミキサーを使用し、極性を負極に設定した一方の入力で信号を受信し、接続されていないもう一方の入力で信号が負の範囲になるように補正します。赤色のLEDで出力信号が正極にあるかを確認できます。
定義した特定の電圧範囲内に信号がある場合にのみ結果(スイッチングまたはゲーティング)を得ることができる例です。出力AをスイッチャーのCV入力にパッチし、B-only CV controlモードに設定します。比較される信号を入力Aに接続し、ゲイン(=window spread)はノブA1を、オフセットはノブA2を使用することで、スイッチャーCVが1ボルトよりも高く2ボルトよりも低い場合のみに出力B1が選択されるように調整することができます。使用するコントロール電圧が負極の範囲にある場合は反転が必要になることがあります。B1ノブを調整して、コントロール電圧が範囲内にある場合にシンプルなゲートを作成することも、B1に着信する信号を作成することも可能です。また、CVコントロールが2ボルト以上の場合、入力B2は自身の信号を利用することもできます。
通常、シーケンサーのトラック数には制限があるため、使いたいサウンドごとに専用のトラックを割り当てることはできません。次のパッチでは、単一のパターン・トラックと、それに関連するCVトラックから最大で4つまでのサウンドを選択することを可能にします。スイッチャーはCV controlモードに設定します。各ノブは専用のパーカッション・ミキサーとして機能します。
スイッチャーをRandom Clockモードに設定し、Clock入力にクロック信号を入力します。ノブの設定値を「1」に調整することで、「1」の発生を定義します。「1」 である2つのチャンネルが連続して再生された場合、2つの個別のトリガーの代わりに長いゲートが生成されます。これを避けるには、「1」に設定するミキサーにクロック信号を入力します。
AND演算は、2つのソース信号が同時に「1」の時に「1」の結果を出力する機能です。 スイッチャーをCV B-onlyモードに設定し、一方の信号をCV入力に、もう一方の信号はCVコントロールが「1」の時に指定される入力Bに送ります。2つの信号が「1」の時、出力Bが「1」となります。NANDが必要な場合、セクションAを利用して出力Bを反転することができます。
XOR演算は、2つの入力のうち1つが「1」の時だけに出力が1になるよう、2つの信号を結合する機能です。
この例では、ARP OdysseyやKorg MS-20に実装されたデジタル・リングモジュレーターを再現します。
Mixwitchでは、セクションAを使って2つの信号を同じレベルでミックスし、その加法の結果をセクションBにマップすることで実現します。出力AはCV B-onlyモードに設定されたスイッチャーをコントロールします。ノブB1を開いてロジック「1」レベルを作成し、ノブB2はゼロのままにしておきます。ミキサーAの各レベルを調整することで、以下のような結果となります。
なお、この例では2つの入力信号が同じ振幅であることを前提としています。2つの振幅が異なる場合は、ノブA1、A2を適宜調整する必要があります。
オシレーターのノコギリ波をA1に、PWM CVとして機能するモジュレーションをA2に入力します。CVを接続しない場合、ノブA2を使ってパルス幅をマニュアルで設定できます。出力AをCV B-onlyに設定されたスイッチャーに送ります。セクションBの2つのノブは、出力PW信号の振幅に応じて同等に設定します。PWM CVが最小値の時、出力Aは1ボルトよりも僅かに高くなるため、ミキサーAの信号の調整が必要になる場合があります。 CV値が高くなると、ノコギリ波の長い部分が1ボルト以上になり、結果としてパルスの持続時間が長くなります。
クリッピングは、信号の振幅をハードリミットに制限する効果です。例えば、特定のレベルを超える三角波のピークをカットし、 代わりに平坦域を作成します。このレベルは、着信信号の振幅に関わらず、平坦域を超えることはありません。通常、クリッピングは対照的であり、波形は正負の両極性において均等に制限されます。なお、制限の範囲内であれば、信号が影響を受けることはありません。下のパッチ例は、これらの要件をすべて満たすものです。Mixwitchで高精度なハード・クリッピングを実行するには繊細な調整が必要であり、マルチメーター等の使用が理想的です。