E950 Circuit Bent VCOは
スピーチシンセシスを中心に行うデジタルオシレーター・サウンドソースモジュールです。Texas Instruments社の有名なLPCスピーチシンセサイザーのオリジナルのボイスとアルゴリズムをオフィシャルライセンスし、電圧コントロール可能なスピーチシンセシスを提供します。
更にE950には、E350から選ばれた2バンクX16波形のウェーブテーブルも含まれ、スピーチモード以外に
E350の簡易版となるVCOモードでも使用することができます。SPEECHノブのVCO A/BのバンクがVCOモードとなり、それより右に回すとスピーチモードのバンクとなります。
Texas InstrumentsオリジナルのLPCスピーチシンセは、有名な改造(サーキットベンディング)の方法がありましたが、E950ではノーマル状態と
サーキットベンド状態を移り変わることができ、さらにそれを電圧コントロールすることができます。またE950でのサーキットベンド状態は実際に改造をした場合と違い、安定しており音の再現性があります。
VCO MODE
SPEECHノブのVCO A/BのバンクがVCOモードとなり、E350から選ばれた波形を用いたウェーブテーブルオシレーターとして動作します(LFOにはなりません)。バンク中の波形はEFFECTノブとCV(アッテネータつき)でコントロールします。波形の移り変わりは非常に滑らかです。 DIGITAL出力からは、昔のテレビゲームで使用されたようなピッチ調整つきデジタルノイズが出力されます。
上の2つのノブで音程を調整します。音程は1V/OctとFM/INDEX(アッテネータつき)の2つのジャックからCVでコントロール可能です。SYNCジャックはオシレーターシンクのための入力で、入力電圧が0.25Vを超えると波形をリセットします。
波形バンクは次の2つです。
VCO A:Tri/Saw/Pulse/Square/Tri+Sine/Tri+Square/Saw+Square/FWR Sine/Sine/2nd - 8th harmonics
VCO B: 男女のボーカルフォルマント
SPEECH MODE
SPEECHノブの1~9のバンクがスピーチモードとなります。このときは、SYNC入力にゲート信号などで0.25Vを超える電圧が入力されると単語のスピーチが始まり、それまで音は出ません。発音が終わる前にSYNCからトリガーさせるとまた単語を最初からスピーチします。発音する単語は、FM/INDEXノブとCV((アッテネータつき、1V/6単語)でコントロールします。発音される単語は
こちらを参照してください。
PITCHノブと1V/OctへのCVはピッチをコントロールします。スピーチモードでは、スピーチしている間5VのゲートがDIGITAL出力から出力されます。
EFFECTコントロール スピーチモードでは、ノーマル状態とサーキットベンド状態を滑らかに移り変わることができます。このコントロールは、EFFECTノブと、アッテネータつきのEFFECT CV入力で行うことができます。EFFECTコントロールは、2通りの方法で作用します。12時より左側ではノーマル状態のまま、再生のスピードをコントロールします。10時の位置が通常のスピードになり、それより左側で遅くなります。12時を過ぎると、EFFECTコントロールは回路の改造をシミュレーションした状態に近づき、単語の読み上げる順番を間違え始めます(間違え方は再現可能です)。右に回すほど再生が遅くなります。サーキットベンド状態では、全ての単語で音楽的に面白い効果が得られるとは限りませんが、それもこのモジュールの特徴の一つです。