Shakmat Modular Bishop’s Miscellany Mk2
Format: Eurorack
Width: 14HP
Depth: 29mm
Current: 70mA@+12V, 5mA@-12V
Format: Eurorack
Width: 14HP
Depth: 29mm
Current: 70mA@+12V, 5mA@-12V
Bishop’s Miscellanyは瞬時にリフを生み出す、"インスタントリフメーカー"モジュールの最新バージョンです。
Bishop’s Miscellany mk2は、2チャンネルのCV/Gateステップシーケンスエンジンであり、次の3つの機能を持っています。
シーケンスレコーダー
CV/Gateプロセッサー
(再)生成エンジン
シーケンスは、直感的に記録・クオンタイズ・生成・編集・再配置・破壊的加工・保存・呼び出しが可能です。
モジュールにはSDカードによる不揮発性メモリが搭載されており、数千ものシーケンスを保存できます。さらに柔軟なプレイリストモードと組み合わせることで、ライブパフォーマンスにもスタジオでの詳細な作曲にも適した、コンパクトかつ強力なシーケンスプレイヤーとなります。
パターンルーパー、CV/Gateマルチエフェクト、デュオフォニック(2音同時)生成シーケンサー、2トラックのシーケンスプレイヤー――Bishop’s Miscellany mk2は、これらすべてをこなし、役割を自在に切り替えながら活躍します。
Bishop's Mescellany Mk2では、RECボタンを押して入力されているCV/Gateシーケンスを記録し、シーケンスを変調、加工して出力することができます。変調した結果も再度記録することができます。またシーケンスが記録されていなくてもGen機能を使いシーケンスを0から生成、変調することも可能です。
記録されたシーケンスに対して、まずメインページでシーケンス長やスケールなど基本的な設定が非破壊的に行われます。基本的な設定が行われたシーケンスに対して、(Re)GenとProcessの2つの機能によって変調を行います。2つの変調機能は設定に従って専用のボタンやノブで即興的に有効化することができます。

Bishop’s Miscellany mk2のインターフェースは、さまざまなメニューページをナビゲートするためのスクリーンを備えています。ページのタイトルは画面の上部に表示されます。パラメーターのナビゲートと編集はエンコーダーを使って行います。項目を選択するには、エンコーダーを回してその項目が枠で囲まれるまで操作し(A)、押し込むことで編集モードに入ります。選択された項目は白い枠で囲まれ(B)、エンコーダーを回すことで値を調整できます。もう一度エンコーダーを押すと、編集モードを終了します。
Bishop’s Miscellanyは2つの独立したチャンネルを備えています。ほとんどの値や操作は、現在選択されているチャンネルに固有のものであり、CHANNEL 1またはCHANNEL 2ボタンの点灯によって現在のチャンネルが示されます。チャンネルを切り替えるには、対応するボタンを押してください。画面には、選択されたチャンネルに関連する情報が表示されます。
MAINページ、PROCESSページ、(RE)GENページ、EDIT SEQ.ページはすべてチャンネル依存であり、アクティブなチャンネルの情報を表示します。
一方、PLAYLISTページおよびMEMORYページはチャンネル非依存であり、両方のチャンネルの値を同時に表示します。同様に、OPTIONSページ、ACVページ、PROJECTページもチャンネル非依存で、モジュール全体の動作に関連する情報を扱います。
チャンネルは同時に編集も可能です。下記の"Channel Linking"を参照してください。
内部記録(左下REC INTボタン):モジュール上で直接行われた操作(たとえば(Re)GenやProcessセクションの起動など)を記録します
ここでは外部記録に焦点を当てて説明し、内部記録については後述します。
外部シーケンスを記録するには、CLOCK入力にクロック信号を、記録したいチャンネルのCVおよびGATE入力にCV/Gateソース(キーボード、ジョイスティック、シーケンサー、モジュレーションソースなど)を接続します。リセット信号は必須ではありませんが、モジュールをシステムと同期させるために非常に有効です。
次に、接続したチャンネルを対応するCHANNELボタンで選択し、必要に応じてMAINページの設定を調整します。
記録の準備ができたら、REC EXTボタンをホールドし記録します。記録中は、チャンネル出力が入力された信号に従って動作します。ボタンを離すと記録をやめ、記録されたステップシーケンスが再生されます。モジュールは設定された長さで自動的に記録を停止せず、REC EXTボタンがホールドされている限り最初のステップに戻って記録を続けます。再生中にREC EXTボタンを押すと、記録バッファ内のデータが上書きされます。
シーケンスがまだ記録されていない場合、シーケンス長パラメーターにはAL(Automatic Length/自動長)QL(Quantized Length/量子化長)の2つの追加オプションが表示されます。ALは任意のステップ長で記録、QLは長さが決まったグリッドに従ったステップ数に量子化されます。これらのオプションはチャンネルを消去した後(かつOptionsメニューで有効化されている場合)にリストの先頭に表示されます。
その他記録に関するボタン操作は以下の通りです:
REC EXT + HOLD: Rec Extボタンを押し続ける代わりに、Holdを押しながらRec Extを押すと、次にRec Extを押すまで記録を続けます
ERASE + CHANNEL: チャンネルの記録バッファからすべてのデータを消去します。
REC EXT + ERASE: 記録されたシーケンスから個別のステップを削除します。
REC EXT + CHANNEL: CVおよびGATE入力を記録バッファに影響を与えることなく出力からモニターすることが可能です。リッスンモード(Listen mode)と呼びます。
リッスンモードを有効にするには、EXT RECボタンをチャンネルボタンと同時に押してください(外部記録のLEDがゆっくり点滅し、リッスンモードがアクティブであることを示します)

ここからは、様々な設定が可能な各ページの説明となります。Mainページでは、Bishop’s Miscellany MK2に記録したシーケンスに関する主要なパラメーターに直接アクセスできます。
1. Sequence Length: シーケンスのステップ数を1〜64の範囲で設定します。
2. Clock Division: クロックの分周率を1〜16の範囲で設定します。右上の四角いアイコンは、選択された分周に同期して点滅します。
3. Progression: 現在のシーケンスの進行状態を表示します。
4. Semitones: シーケンス全体を半音単位で移調します。Cは無変化、C#は+1半音、Bは+11半音の上昇となります。※この移調はクオンタイズ後に適用されます。
5. Octave: シーケンス全体をオクターブ単位で上下(-3〜+3)にシフトします。
6. Scale: クオンタイザーによって適用されるスケールを選択します。
7. (Re)Gen: 使用する(Re)Genアルゴリズムを設定します。
8. Process: 使用するProcess(処理)タイプを設定します。

Slide: ステップにスルー(スライド)効果を加えます。"一定時間"または"一定速度"の2モードあり。ノブでスライドの深さ(0〜100%)を調整します。
Gate Length: ステップのゲートの長さを制御(0〜100%)。記録時に外部ゲート長も保存可能。ただしオーバーダブでは外部ゲート長は上書きされません。
Ratchet: ラチェット(ステップ内のゲート反復)を追加します。"ゲート長依存"と"非依存"の2モードあり。ノブでラチェットのタイプ(乗数)を設定。
Vibrato: ピッチに対してLFOでビブラートを加えます。ノブで深さ(0〜100%)を設定。
Noise: CV出力にノイズを加えます。"ホワイト"と"レッド"の2モードあり。ノブでノイズの量(0〜100%)を調整。

・音楽的なランダム性の生成
・記録済みシーケンスのマングリング(変形)
・再生中のシーケンスに変化を加える など
選択できる各アルゴリズムは以下の通りです。
Generative Algorithms(新しいシーケンス生成)
Random 1: 完全ランダム。X=変化確率、Y=CVレンジ
Random 2: ガウス分布型ランダム。より音楽的
Arpeggio: 昇順・降順・三角形型のステップパターン。X=パターン、Y=レンジ
Path: 装飾付きフレーズを生成。X=方向変化等の確率、Y=ステップ数
Knob: Yノブの動きを記録し、変化時にトリガー。X=感度
Regenerative Algorithms(既存シーケンスから再生成)
Range : CV出力をオフセット&スケーリング(X=ゲイン、Y=オフセット)
Speed : 再生速度・方向を変更(X=方向、Y=速度)
Rate : ステップ数を間引いてループ(X=開始位置、Y=間引き率)
Slice : シーケンスをスライス(X=スライス選択、Y=長さ)
Random Slice : ランダムにスライス(X=ジャンプ確率、Y=スライス長)
Delay : ステップ単位で遅延。X=ディレイ時間、Y=ピッチシフト
Remember : 一部ステップをランダムに置換。X=範囲、Y=置換発動確率
Bishop’s Miscellany MK2は、microSDカード上の不揮発性メモリを備えており、シーケンスなどのデータを保存できます。
シーケンスはプレイリストとして整理でき、ライブセットの準備や構成的なトラック制作に活用できます。
MEMORYページでは、各チャンネルの現在のシーケンスや、アクティブなプレイリストの概要を確認できます。シーケンスやプレイリストの**読み込み(Load)/保存(Save)**を行う管理画面です。・各チャンネルで現在再生中のシーケンス番号を表示
・番号の末尾に「*」がある場合は、前回のロード以降に変更ありの印
3.4.Channel 1 & 2 Load/Save
ロードまたは保存を行うと、ポップアップメニューが表示され、番号選択と確定/キャンセルが可能です。
5.Playlist
現在アクティブなプレイリストを表示
プレイリスト番号に「*」が付いている場合は、変更後保存されていない状態
6.Playlist Load & Save
プレイリストを保存/読み込みすると、プレイリスト番号の選択と確認/キャンセルが可能なポップアップが表示されます
「SAVE」または「LOAD」ボタンをクリックすると、シーケンス番号/プレイリスト番号の編集と、**確定(Confirm)/キャンセル(Cancel)**の操作が可能なポップアップが開きます。
読み込んだシーケンスが編集された場合、自動的にその番号に「*」が付きます。
オプション設定により、シーケンス保存時に、現在割り当てられているProcessや(Re)Genアルゴリズムとそのパラメーターも一緒に保存することが可能です(詳細はマニュアル内オプションページ参照)
2.Confirm/Cancel:Confirmで実行、CancelでMEMORYページに戻る。
1.Playlist number:保存/読み込みを行うプレイリスト番号を選択
2.Confirm/Cancel:Confirmで実行、CancelでMEMORYページに戻る。

特殊なボタン機能(Playlistページに限る)
ERASEボタン:次に再生するスロットを選択
HOLDボタン:選択中のスロットの再生を開始
再生モード(オプションメニューで設定可能)
Setlistモード:再生位置は手動でのみ移動。両チャンネルを同時再生するオプションあり。このモードでは選択枠が2列にまたがります。
Trackerモード:シーケンス再生終了時に次のスロットへ自動ジャンプ。空スロットに当たると、最初のシーケンスに戻ります

Shift: シーケンスを前方または後方にステップ単位でずらします。
Reverse: シーケンスの順序を反転させます。
Duplicate:
シーケンスを繰り返しコピーして、長いシーケンスを作成します。
→ 新しいシーケンス長を設定すると、元のシーケンスが繰り返し挿入されます。
例:3ステップのシーケンス → 10ステップに複製。
8ステップのシーケンス → 16ステップに複製。
パラメーターのコピー
現在のチャンネルの以下のパラメーターをもう一方のチャンネルへコピー:
シーケンス+パラメーターのコピー
シーケンスのみのコピー
Bishop’s Miscellany MK2には、4つのアサイン可能なCV入力があり、さまざまな機能をコントロールすることができます。これらのCV入力は、以下の5つのカテゴリ(A)に分類された多数のアサイン項目(B)から選んで割り当てることが可能です:
カテゴリ(A):
TRANSPORT, PLAYLIST, COMPUTE, PROCESS, (RE)GEN
アサイン項目(B):
RUN 1, CLOCK 2, ADDRESS 1 など多数の中から選択
CV入力へのアサイン手順:
1.エンコーダーでCV入力を選択
2.カテゴリ(A)をスクロールして選択(押して確定)
3.アサイン項目(B)をスクロールして選択(押して確定)
この柔軟なCVアサイン機能により、外部モジュールからのモジュレーションやパフォーマンス中のリアルタイム制御が自在に行えます。
アサインの詳細なリストはマニュアルを参照してください。

操作項目
1.Current project name(現在のプロジェクト名)
2.Create a new project(新しいプロジェクトの作成)
3.Load a project(プロジェクトの読み込み)
4.Duplicate the current project(現在のプロジェクトを複製)
この機能により、ライブセット、実験的なパッチ、プリセット構築などを柔軟に切り替えて管理できます。
1.shakmat.com/support から最新ファームウェアをダウンロード
2.モジュールの電源を切る
3.SDカードを取り出して、.bin ファイルをルートディレクトリにコピー
4.SDカードを戻し、PROCESSボタンを押しながら モジュールを起動
5.画面の案内に従って完了