※現在の最新ファームウェアはv5です。2017年3月以前のモジュールは下記のアップデート作業を行ってください。下記説明はv4のものです。1V/Octシグナル出力、ファインチューニング、ノートの禁止、2パスフィルター、トランスポーズ等、たくさんのv5の追加機能については対応の
日本語マニュアルを参照してください。
Spectral Multiband Resonator(SMR)はホワイトノイズから幻想的なサウンドを生成したり、
ダイナミックフィルターバンクとして入力オーディオを処理することのできる革新的なレゾナントフィルターです。
SMRにはアクティブな
6つのバンドパスフィルターが存在し、入力シグナルを各デジタルバンドパスフィルターが処理して出力します。入力も出力も奇数番目用(odds)と偶数番目用(evens)があり別々に使用することもできます。これらのバンド周波数は多様な
スケールを構成するよう設定可能で、
LEDのリングは各チャンネルの周波数がスケールのどの音階に対応しているかを示します。スケールは西洋音階だけでなく、
インド音階、微分音階等も選択できます。様々なコントロールを用いて変調することで沢山のハーモニックな操作ができるようになります。
通常のフィルターバンク以外の使用例としては、レゾナンス最大時にトリガーを入力してマリンバのようなサウンドを出したり、
トラックのリミックス、ハーモナイズ、スペクトルデータプロセスやボコーダー、入力オーディオをスケールに合わせてクオンタイズするなど多岐にわたります。
各チャンネルの周波数帯は
スケール内の音階となっている為、6つが合わさったときに
コードができます。
Rotateノブを回すと、セレクトされている音程がスケールの中を移動し、一周すると再び一番下の音程に戻ります。
Spreadを調整するとフィルター同士の音程のインターバルが開きます。外部モジュールで柔軟なコントロールができるように、トリガーやCVでローテーションを、CVでシーケンスやスケールセレクションができるようになっています。
Morphは隣り合う周波数への移り変わりをクロスフェードさせることができるので、Slewと合わせてリズミカルなクロックをうまく混ぜることでSMRを流動的に変遷するレゾナントフィルターとしてドライブすることも可能です。
レゾナンス/Qを最大にしてSMRにトリガーを送ると銅鑼やマリンバのような音を出せます。各チャンネルの周波数帯はスケールにクオンタイズされているので、複雑かつ情緒のある音楽的なサウンドのシンセシスが非常に簡単にできます。逆にレゾナンス/Qを低くすると特定の周波数帯だけを引き出し、スペクトル上をスイープすることが可能です。また各チャンネルの周波数とレゾナンスはチャンネルごとに
Lockボタンによって固定することも可能です。
周波数調整用のジャック2つはeven/oddチャンネルそれぞれに付属し、
V/Octでコントロール可能なので、コード上を動くメロディーの構築や複雑なパーカッションサウンドの生成にも役に立ちます。その他主な特徴は以下の通りです。
- LEDリングに表示されている20種類のアクティブフィルターからアサインできる6つのフィルターチャンネル
- クラシックなバンドパスから激しい発振までカバーする、バリアブルなレンジで調整可能なレゾナンス/Q
- 奇数と偶数チャンネルの入出力を使い分けることでステレオサウンドにも対応
- 各チャンネルのスペクトルアウト(Env Out)を使用することでボコーディングまたはスペクトルトランスファーが可能
- 3種のエンベロープモード(fast, slow, trigger)からセレクトするチャンネルごとのエンベロープフォロアーにより、ビートに同期も可能
- スライダーとCVで各チャンネルのレベルがコントロール可能
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Slewを調整することでクロックやトリガー等の不連続信号によってレベルコントロールした際のクリックを除去可能
- 20個のフルカラーLEDリングでフィルターのスケール内音階を表示
- フィルター周波数はRotationとSpreadをコントロールすることによってスケール上を移動します
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Freq Nudgeをコントロールすることで細かい周波数単位での調整が可能。1V/Octでの電圧コントロールも可能です。
- 各バンクに11種のスケール、それぞれ20種の周波数と音程のプリセット
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西洋音階、インド音階、微分音等のプリセットスケールバンク
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ホワイトノイズがインプットに内部結線されているため、SMRは外部信号なしでも使用可能
- ほぼ全てのパラメーターに対してCVとトリガー入力つき
- 96kHz/24bitオーディオ
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自分でスケールをプログラム可能。20音階それぞれの周波数を、オクターブや半音、そしてCoarse/Fineチューンを使って設定します。11スケールまでユーザーバンクに保存可能です。
- LEDのカラー設定を調整できます。スキンとして設定を選んだり、スライダーでR/G/Bを調整して独自のカラー設定の構築もできます。このカラー設定も保存可能です。
- 設定を6つのバンクの一つに保存できます。アクティブな音階やスケール/バンクの選択、Qの値やロック状態、カラー設定などが保存でき、呼び出すことができます。起動時には最後にセーブしたバンクの内容がロードされます。
- トリガーを使ってPingingした際に、よりスナップの効いたディケイを得るための別のフィルタータイプが選択可能です。この場合Freqインプットは1V/Octで動作しません。
- スライダーのLEDは各チャンネルのレベル表示もしくはクリッピング状態の表示に使えます。
からダウンロード可能です。2017年2月の最新バージョンはv5です。Rotateボタンを10回押し、CH1のENV OUTのLEDの色を確認してください。ピンクならv5、青ならv4です。
ROTATEエンコーダーを押したままモジュールの電源を入れるとファームウェアアップデートのモードになりますのでエンコーダーから指を離します。ファームウェアのオーディオファイルが再生されるケーブルをodd INに入力し、ファイルを再生してください。PC等では100%の音量で鳴らしてください。Abletonから再生する場合は、クリップのWARP機能はオフにしてください。アップデートがうまくいっている時はSMRのスライダーのLEDがシーケンシャルに動きます。うまくいかない場合は、再生時の音量を下げる/上げるのどちらも試してください。ファイルを最後まで再生するとアップデート完了です。