Erica Synths Black Sequencer
Format: Eurorack
Width: 42HP
Depth: 25mm
Current: 145mA@+12V, 25mA@-12V
English Manual Page(pdf)
Format: Eurorack
Width: 42HP
Depth: 25mm
Current: 145mA@+12V, 25mA@-12V
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Erica Synth Black Sequencerは、現代的なモジュラー・シンセシスに要求される様々な機能を追加することで、従来のモジュラー・シーケンスを次のレベルに引き上げます。Black Sequencerは4チャンネルのCV, Gate, Modulation出力、チェーン可能な最大64ステップのシーケンス・パターン、トラック毎の独立したTime Division, Multiplication, Lengthを設定可能で、CVやGateのレコーディング機能、内蔵クォンタイザー、MIDI入出力等、電子音楽/実験音楽のパフォーマンスに求められる様々な機能を搭載しています。また、ステップ毎にプログラム可能な様々なパラメータを提供しつつも、基本的には1機能に1ボタンを配置することで直感的で簡単な操作を実現。あらゆるモジュラー・セットアップのマスター・コントローラーとして機能します。
Black Sequencerは、CV, Gate, Modulation信号を出力する4つの同時再生可能なチャンネルを備えており、各チャンネル(トラック)の長さは2ステップから64ステップの間で設定できます。全4チャンネルの全てのパラメータ設定は1つのパターンとして保存され、16のパターンを1組として1つのバンクに格納、16のバンクが1つのプロジェクトとしてSDカードに保存されます。また、各バンクは16のソングを格納することが出来ます。
このセクションではBlack Sequencerの基本的な操作方法を紹介します。便宜上、ステップエンコーダーの最も左上が1番、右隣りが2番、3番と続き、最も右下を16番とします。
CH選択ボタンでCH1を選択、PLAYボタンをクリックしてシーケンスを走らせてみましょう。パターンを通してシーケンスが進み始めます。OLEDの左のDATAエンコーダーでシーケンスのマスターBPMを調整出来ます。SHIFTボタンを押しながら回せば10BPMずつ変更する事も出来ます。もう一度PLAYボタンをクリックするとシーケンスは現在のステップで一時停止します。シーケンスを最初のステップにリセットするにはSTOPボタンをクリックします。走行中のシーケンスを止めずに最初のステップにリセットするには、SHIFTボタンを押しながらSTOPボタンをクリックします。
音階やゲートの長さ、シャッフルやモジュレーション等、シーケンスの様々なパラメータのプログラミングや編集、トランスポート、モジュールの初期設定等は、モジュールの左下部分に分かりやすくまとめられた21の機能ボタンを使います。最も左上の機能ボタン、CVボタンをクリックしてCVメニューに入ってみましょう。16のステップエンコーダーを操作する事で対応するステップの音階を設定する事が出来ます。ステップ毎のゲート長やグライド設定、ラチェットおよびリピート数といったパラメータのプログラミングも、対応する機能ボタンをクリックしてメニューに入り、ステップエンコーダーやDATAエンコーダーで値を設定します。この時、各メニューで表示されるパラメータの下に[DATA]や[1][2]といったヒントが示されているのが確認できます。これは目的のパラメータのコントロールに対応するエンコーダーを示すもので、操作ノブを一目で確認するのに役立ちます。GLIDE, PROBAB, REPEAT, ARP等の灰色でラベルされたパラメータのメニューに入るには、SHIFTボタンを押しながら当該のボタンをクリックします。
Black Sequencerの各チャンネルは、外部モジュールのCVコントロール等に使える個別に設定可能なモジュレーション出力を搭載します。任意のチャンネルのモジュレーショントラックの詳細を設定するには、CH選択ボタンでチャンネルを選択、SETUPボタンを押しながらMODボタンをクリックしてMOD SETUPメニューに入ります。DATAエンコーダーを回すと段階状のCVや各種エンヴェロープ、LFOやトリガー等、9種類の制御電圧を選ぶ事ができます。ステップ毎のMOD設定に戻るには、再度MODボタンをクリックします。
作成中のパターンへの変更はシーケンサーの一時メモリに記録されますが、他のパターンへ切り替えたり、本体の電源をオフにすると消えてしまいます。RECORDボタンの点滅は、入力した情報が保存されていない事を示します。パターンの情報を保存するには、SHIFTボタンを押しながらRECORDボタンをクリックします。これにより、パターンに含まれる全4チャンネルの設定情報が選択中のバンクに保存されます。変更を加えたパターンを現在のパターンに上書きせずに新規のパターンとして保存する場合は、PATTERNボタンをクリックしてパターン・ページを開き、RECORDボタンを押しながら目的のパターン・スロットに該当するステップエンコーダーをクリックします。この方法では、空いているスロットにしか保存できない点にご注意ください。
SDカードに保存されているプロジェクト(16のバンク1組み)にアクセスするには、SHIFTボタンを押しながらPATTERNボタンをクリックします。新しいプロジェクトを保存するには、DATAエンコーダーを押しながら回し、[NEW]を選択します。16のステップエンコーダーを使ってプロジェクト名を入力し、再度DATAエンコーダーを押して確定します。これでコンピューターにバックアップ可能なプロジェクトがSDカードに保存されます。
バンク内の一連のパターンを順次再生するソングをデザインするには、SHIFTボタンを押したままでBANK/SONGボタンをクリックし、SONGモードに入ります。16のステップエンコーダーのいずれかを押してソングを読み込むか、ソングのスロットが空の時はNEW SONGのデザインメニューを開きます。NEW SONGを選択した場合、単純にステップエンコーダーを押すことで一連のパターンをデザインできます。各ステップエンコーダーの上の赤色のLEDは、ソングの組み立てに使用可能な保存済みのパターンが在ることを示します。同じエンコーダーを複数回クリックすることで、そのパターンをリピートする事も可能です。また、DATAエンコーダーを使って一連のパターンをナビゲートし、ソング内の一部のパターンを変更または挿入する事もできます。ソングを保存するには、SHIFTボタンを押しながらRECORDボタンをクリックします。
Black Sequencerは、パフォーマンス中の表現力を高めるPERFORMANCE MODEを実装しています。SHIFTボタンを押しながらMAGICボタンを押すことでアクセスするこのモード中、OLEDには専用の画面が表示され、選択したトラックに対するトランスポーズの適用や、マスターBPMに同期した割合で調整可能なロールを現在のノートに加えたり出来ます。DATAエンコーダーを回してトラックをオクターブ単位でトランスポーズ、または1番から12番のステップエンコーダーを押すとシーケンスを半音単位で転調できます。下の4つのステップエンコーダーはシーケンスにロールを適用します。エンコーダー13番はトラック1、エンコーダー14番はトラック2、と続き、対応するエンコーダーを回してロールの割合を設定、クリックすると現在のノートにロールを適用します。
シーケンスに少しだけ変更を加えるには、DATAエンコーダーを押したままで複数のステップエンコーダーを押します。選択したステップがアクティブの状態となり、パラメータを同時に変更できます。CVメニュー中を例にとると、選択したステップエンコーダーのいずれかを操作する事で、選択したステップ全てのピッチを同時に変更できます。各メニューから、同様の方法でゲート長やラチェットといったパラメータもコントロール可能です。
Black SequencerはCV, Gate, Mod, MIDIの4つの入力ジャックからの外部シグナル(キーボード、LFO、ジェスチャーコントローラー等)でシーケンスに変更を加えることが出来ます。入力信号は単一の出力、または複数の出力に同時に割り当てることが可能で、設定するにはSETUPボタンをクリックしてSETUPメニューに入ります。DATAエンコーダーでINPUTおよびOUTPUT設定のページを開き、それぞれを設定します。Gateは常に選択したチャンネルを通過します。OLEDに表示されるヒント(ステップエンコーダーの番号)を参照し、ステップエンコーダー1で入力ソースを、ステップエンコーダー2で機能を変更します。利用可能なオプションは以下の通りです。
シーケンスをマニュアルでステップ毎に構築する代わりに、MIDIキーボードやCV/Gateキーボード等の外部ソース経由でBlack Sequencerにシーケンスを記録する事ができます。MIDIキーボードを使用する場合はMIDI INジャックに、CV/Gateキーボードを使用する場合はCV IN, GATE IN, MOD INジャックにそれぞれ接続し、CHボタンで記録するチャンネルを選びます。1回で記録できるシーケンスは選択した1チャンネルのみです。目的のチャンネルを選んだらSETUPボタンを押しながらRECORDボタンをクリックしてRECORD設定メニューに入ります。設定メニューではDATAエンコーダーでスクロール、ステップエンコーダー1番で設定を選びます。
SETUPメニューは、モジュールの基本情報の確認、各パラメータの初期値の設定、およびシーケンサーのカリブレーションを行います。SETUPメニューに入るには、SETUPボタンをクリックします。メニューアイコンは左上から時計回りに以下のように並びます。
Black Sequencerのファームウェア・アップデートを行うには、システムの電源をオフにします。本機からSDカードを取り出し、SDカードのルートディレクトリに最新のファームウェア・ファイルをコピーします。本機にSDカードを戻し、システムの電源をオンにします。本機は自動で最新のファームウェアを識別してアップロード、古いものを削除します。なお、ファームウェア・アップデートを行っても作成し保存したパターンは残存し、それらは新しいファームウェアでも使用可能です。作成したパターンのバックアップや交換をする場合は、PROJECTSフォルダーをコンピューターにコピーします。