MUSICAL FEATURES
Shuffling Clock Multiplier(SCM)は、単一の入力クロックから乗算された8種類のクロックを生成するクロック・マルチプライヤーです。乗算の範囲は等倍から8倍ですが、オプションのSCM Breakout(SCMBO)モジュールを併用することで各出力を更に4倍速に変更し、最大で32倍までのクロック信号を生成できます。SCMでは出力のいくつかにシャッフルまたはスウィング効果を適用可能で、適用量は外部CVを介してコントロールできます。また、Rotate CV入力は入力CVの電圧値に応じて各ジャックが出力する乗算結果を再配置し、電圧コントロールを利用した複雑なリズム実験の可能性を提供します。
HOW TO USE
SCMは直前2つのパルス間の時間を計測し、出力するクロック周波数の計算にその値を使用します。安定したクロックパルスを入力する事でx1ジャックは等倍の周波数のクロックを、x2ジャックは2倍の周波数のクロックを、x8ジャックは8倍の周波数のクロックを生成します。入力クロックの乗数である通常のクロックパルスを常に出力するこれら3つのジャックは、CV SlipまたはSCMBOのShuffle/Slipエフェクトの影響を受けません。残り5つ、S3からS8のジャックもまた入力クロックの乗数のクロックを生成しますが、Shuffle/SlipおよびSkip効果が適用されます。S7ジャックが実装されていないのは、S8とx8の両出力間に余地を設ける目的ですが、ローテーションを実行することでS7およびx7も獲得可能です。
CV Slip
Slipは、全ての「n」ビートを時間的に前方にシフトする機能です。初期値で「n」は2であるため、2, 4, 6といった1つおきのビートが遅い状態となります。「n」値はSCMBOのShuffleパラメーターで、各ビートが遅れる量はCV Slipでそれぞれ設定できます。CV Slipの作動レンジは0V〜5Vで、0Vでは0%の、5Vで90%の「ずれ」が適用されます。したがって0Vの時の各sジャックはxジャック同様にストレートなクロックパルスを生成します。CV Slip入力は2.5Vにノーマライズされているため、パッチがない場合は50%のSlipが適用されます。
SCMの内部には、各ビートをSlipするか否かを追跡するカウンターが存在し、このカウンターは入力クロックパルス毎に自信をリセットします。例えば、安定した通常のクロック入力があり、1ビートおきにSlipしている場合はs5ジャックのビート2と4が遅れます。次に、ビート6が発生する前に入力クロックが発生しているため、カウンターがリセットされてビート6がビート1になり、時間通りになります。したがってビート7とビート9は遅れます。
CV Rotation
CV RotateジャックにCV信号を入力することで、各ジャックから出力されるクロック倍数設定が循環します。出力がどのように循環されても、sジャックは常にShuffle/Slip/Skipされたクロックを、xジャックは常にストレートなクロックを出力します。
DEMOS