ALM Busy MFX
Format: Eurorack
Width: 6HP
Depth: 22mm
Current: 50mA@+12V, 15mA@-12V
Manual Pdf (English)
Format: Eurorack
Width: 6HP
Depth: 22mm
Current: 50mA@+12V, 15mA@-12V
Manual Pdf (English)
MFXは、ユーロラック用のステレオ・マルチエフェクト・プロセッサーです。この6HPのコンパクトな16bit/44.1kHzのDSPモジュールは、17種のエフェクトプログラムと測定ユーティリティを提供します。
メインとなるエフェクトプログラムの多くはクラシックなハードウェアエフェクトのサウンドにインスパイヤされており、それらを現代的なDSPで実装しています。各アルゴリズムでコントロール可能なパラメータは多数あり、それらはエンコーダーとバックボタンを用いたALM得意のシンプルな操作法でエディット、保存、CVコントロールが可能です。
各アルゴリズムやユーティリティを使用することで、ディストーション、およびダイナミクス・エンジンによるサウンドの再形成、多機能で豊かなリバーブとディレイ・エンジンによる時空とピッチの湾曲コントロール、柔軟なパンナーと周波数シフター、多彩なアンサンブル・エフェクトによる信号のモジュレーション、グラニュラーとグリッチ・エンジンによるサウンドの断片化、または様々なユーティリティを使って信号の測定やオシレーターのチューニングを実行できます。
MFXのインターフェイスは素早く、分かりやすく簡単に操作できるように設計されています。各プログラムは直接編集できる、またはCVやクロック制御に自由にアサインしてコントロール可能な、幅広いパラメータを備えます。また、各プログラムはファクトリー・プリセットに加えて、保存と読み込みができるユーザー・プリセットを使用可能で、設定は電源のon/off操作でも保持されます。
MFXが提供する一覧可能なエフェクト・プログラムから、ひとつを選択してアクティブにすることができます。プログラムがアクティブになると、そのプログラムの様々なパラメータの閲覧、編集、またはCVへのアサインが可能となります。各プログラムは、共通するいくつかの機能に加え、そのプログラムの機能に応じた個々のパラメータを備えます。また、ファクトリー/ユーザー・プリセットはエンジンごとに保存と読み込みが可能です。
初めて電源を投入すると、短い起動アニメーションの後にアクティブなエフェクト・プログラムが表示されます。利用可能な他のプログラムは、Program Knobと呼ばれる大きなエンコーダーを操作することで閲覧し、クリックすることでアクティブにできます。プログラムがアクティブになると、そのプログラムで最後に編集したパラメータの画面が表示されます。表示するパラメータもまたエンコーダーで切り替え、クリックで選択したパラメータが編集可能になります。続いてエンコーダーを回すことで、利用可能な範囲でその値を設定、または後述のようにCVにアサインできます。再度クリックすることで退出、プログラムの選択に戻るにはBackボタンを押します。
MFXに入力するオーディオ信号がモノラルの場合はL入力、ステレオの場合はL入力とR入力にパッチします。接続されたオーディオ信号は選択されたエフェクト・プログラムで処理され、ステレオ・オーディオ出力へと送られます。赤色のLEDは、入力へのオーディオ信号が大きく、クリッピングが生じる事を示します。この場合は、入力するオーディオのボリュームを下げることで調整します。
パラメータ画面で、パラメータの最低値を超えて左にスクロールする事で、そのパラメータを外部からコントロールするためのアサイン可能なCV入力のひとつが選択されます。あるいは、パラメータがハイライトされた状態でBackボタンを押しながらエンコーダーを回すことで、即座にCV入力の選択にジャンプすることができます。CVアサインはそれぞれ、着信する電圧をスケーリングするためのデジタル・アッテネーション、およびオフセット設定を備えており、これを調整するにはCVアサインが選択された状態でエンコーダーを1秒以上押し続けます(退出するにはBackボタンをクリックします)。CVがアサインされると、アッテネーションとオフセット適用後のCVレベルを示す小さなバーグラフが表示されます。
いくつかのエフェクト・プログラムは、内部[INT]または外部[EXT]クロックを設定するパラメータを含みます。外部クロックが有効化されると、MFXは[Clk]入力へのクロックパルスに追従します。加えて、いくつかのプログラムでは特別な機能をコントロールするために、クロック入力をゲート入力として利用します。
パラメータには全プログラムで共通のものもあり、以下の通りです。
すべてのエフェクト・プログラムは、入力ソースとエフェクトのDry/Wetバランスを設定するミックス・コントロールを備えます。0%では入力信号のみが出力へと流れます。Mixが増加するにつれて処理された信号が導入され、100%に到達すると出力にDry信号は含まれなくなります。MFXをミキサーのセンド・リターン経路で使用する場合は、このパラメータを100%Wetに設定することで、用途に合う結果を得られます。MixパラメータはUtilitiesプログラムでWet/Dry MixをNoに設定することで無効化され、常に100%ウェットになります。これはこれはセンドリターンでMFXを使う際に有用です。
Preset画面では、各エフェクトのパラメータの初期化、または利用可能なユーザー・スロットへの保存と読み込みを実行できます。各エフェクトに含まれるファクトリー・プリセットのコレクションは、各々の汎用性を示すと共に使用例を提供します。各エフェクトで最後に使用した設定は、エフェクト・プログラムの変更やパワーサイクルでも失われません。このため、プリセットの保存作業が必要となるのは、パラメータの調整後にお気に入りの設定に戻りたい場合のみとなります。3つの[User-X]プリセットのひとつを選択することで、カスタム・プリセットを保存し、後で呼び出すことができます。
スクリーンの左下には、現在読み込まれたプログラム/パラメータ設定の入出力の構成を示す2つのドットのペアが表示されます。単一のドットは入力されるオーディオ信号、または出力される信号を表します。エフェクトのいくつかは完全にステレオですが、中にはモノ入力からステレオ、またはモノ出力を生成するものもあり、特定のエフェクト・プログラムでは入出力の構成を[Mode]設定に依存して変更する場合もあります。入出力の構成は下のイメージの4種類となります。
MFXのオーディオ処理はいつでもバイパスすることが可能で、エフェクトをミュートしてDry信号をそのまま出力にルーティングできます。バイパスを実行するには、Backボタンを押しながらエンコーダーをクリックします。これにより、スクリーンの左下に[Bypass]の文字が表示されます。バイパスを解除するには、この操作を繰り返します。
※ファームウェアの更新時、プリセットが全て消去される場合があります。更新前にこちらより確認してください。
MFXをユーロラックから取り外します。基板の側面、ちょうどプログラム・ノブの真下にあるUSB Cポートを確認します。標準的なUSB Cケーブルを使って、モジュールを直接コンピュータに接続します。MFXは' USB Disk Update Mode 'の表示で起動し、コンピュータ上に標準的な取り出し可能なストレージ機器として表示されます。
アップデートするMFXのルートフォルダに公式のファームウエア・ファイルをコピーします。コピーが完了すると、MFXは自動的に接続を解除し、画面に' Update Complete 'と表示されます。モジュールが損傷しないよう、MFXから慎重にUSBケーブルを取り外します。ユーロラックに戻し、新しいファームウェアで演奏できます。
AXON-1(またはAXON-2)は、MFXとSquid Salmpleで使用できる別売りのエキスパンダー・モジュールです。このエキスパンダーをMFXと接続して使用することで、内蔵の3つのCV入力と同様に機能する、自由にアサインできるCV入力を4つ追加してMFXの機能を拡張することができます。AXON-1は、提供されるケーブルを使ってMFXモジュール背面にある6ピンのヘッダーに接続します。接続はMFXの電源を投入する前に行います。
CVはAXON-1のボタンから直接、または内蔵の3つのCV入力と一緒に画面上のリストからアサインすることができます。割り当てごとのデジタル・アッテネーションとオフセットは、選択したCVがハイライトされた状態でエンコーダーを長押しすることでアクセスできます。