Hexinverter Mutant Brain
Format: Eurorack
Width: 8HP
Depth: 30mm
Current: 50mA@+12V, 4mA@-12V
Format: Eurorack
Width: 8HP
Depth: 30mm
Current: 50mA@+12V, 4mA@-12V
Mutant Brainは、シンプルで多機能かつ精巧な16出力のMIDI to CVコンバーターです。 MIDIラーン技術を用いてポートのプログラムを行うMIDI to CV機器とは異なり、Mutant BrainはシンプルなWebユーティリティに入力するだけで作成できるSysExファイルを読み込むことでデバイスを構成します。
ライブやスタジオでのパフォーマンスを念頭に設計されたMutant Brainは、無駄なパネルスペースや複雑なメニュー・ダイビングもなく、デバイスのセットアップ後に誤って設定を変更してしまう心配もありません。電源を入れてSysExファイルをロードするだけで、変更するまで設定を記憶します。
フロントパネルの16の出力はすべて多数の異なる機能に構成可能であり、4つのCV出力と12のGate/Trig出力を自由に割り当て、それらに異なるMIDIチャンネルやノート範囲を割り振ることもできます。
下の表は、Mutant Brainの工場出荷時の出力構成を示しています。
あらかじめロードされているこのパッチは、各々が独自のMIDIチャンネルに設定されたCVとGateの4ペア、加えて個別のMIDIチャンネルに設定された8つのTrigger出力に構成されています。多くのMIDIシーケンサーはチャンネル1および2をデフォルトのMIDIノート出力に使用し、また多くのドラムマシンはチャンネル10を使用するため、このセットアップは相応に普遍的なものと言えます。
チャンネル10の各ドラムに使用される特定のノートは、使用する機器によって異なります。この設定では、多くのキーボードで中央の' C 'であるC4からC5までが使用されています。使用する機器と目的によっては、シンプルにお手持ちのシーケンサーのマッピングをこれらのデフォルト設定に一致させる方が簡単な場合もあります。
ただし、下の図に示すように、これらの出力にMIDIノートやイベントを割り当てる方法は多数あります。
Mutant Brainのフロントパネルには、以下の接続ソケットがあります。
18のLEDインジケーターの詳細です。
インターフェイスに1つだけあるボタンを押すことで、すべての出力をリセットし、以下を実行します。
また、このボタンは新しいファームウェアをアップロードする際、電源投入時に特別な用途があります。
Mutant Brainでは、Webページを使用して構成パラメータを設定し、MIDI SysExファイルをダウンロードしてコンピュータに保存することができます。このファイルはMutant Brainに送って新しい構成を設定し、のちに使用するためにファイルを保管しておくことができます(Mutant Brain用の様々な構成ファイルを作成し、SysExファイルのライブラリを構築できます)。
Mutant Brainは、電源を落とした際の最後のパッチを記憶するため、電源を入れる度にSysExファイルをロードする必要はありません。
SysExファイルの作成に使用する構成Webページはこちらです: http://mutantbrainsurgery.hexinverter.net/
構成ページでは、一連のドロップダウン・リストから選択していくことでMutant Brainのパッチを作成できます。 お好みの設定が完成したら、下のイメージにあるボタンをクリックしてSysExファイルをダウンロードします。
SYSEXツールを使って(WinではMIDI-OX, MacではSysExLibrarianなど)このファイルをお手持ちのMutant Brainに送信します。
Web構成ページでは、SysExファイルとして保存してある既存のパッチを開くことができます。実行するには、Webページ上部のボタンを使ってアップロードするファイルを選択します。
構成ページの基本レベルは、以下のセクションで構成されています。
Mutant Brain Surgeryページの' Note Inputs 'ドロップダウンについての留意点として、音符(ドラムトリガーを除く)は' Note Input 'を経由した場合のみ、CV出力にマッピングできるという点です。単純にMIDIノートをCV出力にマッピングすることはできません。
モジュラー・ユーザーの多くはキーボードを使って音符をシーケンスすることはありませんが、MIDI規格は一部キーボード奏者を対象にしており、Note Inputを使うことでMutant BrainはMIDIのパフォーマンス指向の機能を活用し、ポリフォニック・シーケンスを実現できます。
例えば、モノキーボードパッチをMIDIで演奏したい場合を考えてみましょう。1つずつノートを演奏する場合、シンセサイザーは私たちが押した各ノートを再生します。しかし、複数のノートを同時に押した場合はどうでしょうか?MIDIで演奏されるモノフォニックシンセサイザーは、押しているノートのうちの1つだけを再生するように決定しなければなりません。そして、そのノートをリリースすると、同時に押している他のノートのうちの1つを再生し始める場合があります(使用しているシンセサイザーによって異なります)。このような「優先順位付け」は、キーボードプレーヤーにとって有用な機能であり、素敵なトリルや交互にリードとベースのノートを演奏するために使用できます。
Mutant Brainも同じ決定をしなければならないため、MIDIノートを「聴いて」、CV出力にマッピングするためにどのノートを送信するかを決定する必要があります。これが「Note Inputs」が必要になる理由です。Note Inputsは、ノートに優先順位をつけ、CV出力にマッピングされるべきノートを決定します。ポリフォニックモードの場合、複数のCV出力でノートを再生する場合があるため、Note InputはCV出力自体とは別個に設定する必要があります。
MIDIチャンネル1のMIDIノートでモノパッチを制御したいと仮定します。MIDIシーケンサーを使用する場合、同時に2つのノートを再生することはないため、ノートの優先順位がどのように設定されているかは重要ではありません。
あらゆるノートを任意のヴェロシティで受け入れ、ピッチをCV出力Aに、ゲートをGate出力1に送りたい場合は、次の2つのマッピングが必要になります。
これらを実行するには、Mutant Brain Surgeryのフォームを以下のように設定します
一般的なドラムトリガーの場合はピッチに基づくCVが必要ないため、ゲート出力を特定のMIDIノートに紐付けることができます。この場合、Note Inputsを完全にバイパスすることができます。
以下に示すように、ゲートを設定します(これはMutant Brainのデフォルト設定です)。
一般的なドラムトリガーの場合、ピッチに基づくCVが必要ないため、ゲート出力を特定のMIDIノートに紐付けることができます。 この場合、Note Inputsを完全にバイパスすることができます。 以下に示すように、ゲートを設定します(これはMutant Brainのデフォルト設定です)。
Mutant Brainでは、4つのCV出力(および関連するゲート)をそれぞれ異なるMIDIチャンネルを使用して制御することができます。これにより、複数のMIDIチャンネルをサポートする1台のデバイス、またはMutant Brainを最後にデイジーチェーン接続した複数のデバイスから、4台のシーケンサーをそれぞれのチャンネルで動作させることができます。
これを行うには、各MIDIチャンネルにNote Inputを使用する必要があります。次のイメージは、この設定方法を示しています(Mutant Brainのデフォルトです)。
ここからのセクションでは、ゲート、トリガー、CVのすべてのオプションの詳細と、MIDI to CV の実装についてより詳しく説明します。
各Note inputには3つのノート優先モードがあり、モノフォニックのアサインに使用されます。シーケンサーを使用する場合これらは重要ではありませんが、キーボード奏者には非常に便利です。
3つの優先モードだけでなく、Note inputsには以下のオプションがあります。
これらのオプションは、ポリフォニックの' chord 'と' cycle 'モードで使用され、1つのノート入力で最大4つのCVと4つのGate出力を制御することができます。
ここでは、4つのCV/Gate出力のペアをマッピングして、4ボイスにわたる4和音を演奏する例を示します。
MIDIピッチベンドは、Note Inputを介してマッピングされたノートに自動的に適用されます。構成Webページを利用して、特定のノート入力で使用するピッチベンド範囲を指定することができます。例えば、ピッチベンドを適用するとノートがCV出力の範囲外になる場合、出力は許容される最大値または最小値で制限されます。また、ピッチベンドを直接使用してCV出力を制御することもできます。これについては、後述の「その他のCVソース」の項目で説明します。
Mutant Brainは、同じMIDI入力チャンネルに複数のNote Inputを割り当てることができます。これにより、キーボード・スプリットを設定することができます。下のイメージの設定では、C3以下のノートが1台目のオシレータでベースラインを演奏し、以上のノートが2台目のオシレータでリード・シンセラインを演奏し、両方のシンセが最も高い音程のノート・プライオリティで演奏されます。
Mutant Brainが音楽的ピッチCVを送信する場合、1V/Oct基準、8オクターブ範囲の信号を使用します。中央のC(MIDIノート:60)は3ボルトに設定されているため、出力範囲はおよそMIDIノート24(C1)〜120(C9)となります。
この範囲外のノートは、1オクターブ上または下に移調され、演奏可能な音域になります。
範囲外のノートを(範囲内に移調するのではなく)ミュートしたい場合は、CV出力を演奏しているNote inputの音域を制限することができます。
異なるオクターブマッピングを使用したい場合は、Note Inputのトランスポーズ機能を使用することができます。例えば、MIDIノート0(C-1)を0ボルトにマッピングしたい場合、CVの' Transpose 'を+2オクターブに設定します。
ピッチベンドによって演奏可能な範囲を超えたノートは、その限界値で制限されます。
Mutant Brainの4つのアナログCV出力は、音楽的なピッチCV以外にも以下の信号を出力することができます。
これらはそれぞれ,1Vから8Vまでの全CV電圧範囲を指定することができます。マッピングに必要な追加パラメータは上記の通りです。例えば、CCをCV出力にマッピングするためには、CC番号とMIDIチャンネルを指定する必要があります。
BPM to CVモードでは、全電圧範囲に0-255bpmのBPMをマッピングします。出力は1拍につき1回更新されるので、遅いBPMでは更新が遅く、BPMの急激な変化はCVの' ステッピング 'をもたらします。MIDIクロックが停止しても、CVはリセットされません(ボタンは使用できます)。
' Range 'ドロップダウンで必要な電圧を選択することで、固定電圧を出力することができます。この一定の電圧出力は、モジュールのキャリブレーションに有用です。
Mutant Brainは、割り当て可能な12個のGate出力を備えています。これらの出力は、MIDIから入ってくる情報に応じてそれぞれON/OFFすることができます。
ゲート出力がどのようにマッピングされているかによって、MIDI入力で対応するイベントが発生したときにオンとオフが切り替わります。3つのモードが用意されています。
ゲート・モードはTrig設定で' gate 'を、リトリガー・モードでは' retrig 'を選択します。トリガーモードでは、ミリ秒単位で特定の時間を選択するか、グローバル設定で定義されたデフォルトのトリガー周期を使用するため' trigger 'を選択します。
グローバル設定でのトリガー周期は、トリガー・モードのみに適用されます。リトリガー・モードの' ロー 'の時間は非常に短く(~1ms)、シンセサイザーをトリガーするための立ち上がりエッジを与えるのに十分な時間です。
MIDIには、「プレイ」モード(または「トランスポート」)という概念があります。トランスポートが動作しているとき、これはパターン・ベースのデバイスやシーケンサーがMIDIクロックに同期してノートを演奏することを意味します。トランスポートは停止することもできます。MIDIは以下3つのメッセージでプレイバックをコントロールします。
Mutant Brainは、MIDIクロックのティックメッセージを受信したときにクロックパルスを出力する、便利な機能を備えます。MIDIクロックのマスターは、「ビート」(4分音符)ごとに24個のティックメッセージを送信してBPMを定義するため、120bpmの場合は毎秒48ティックを受信します。Mutant Brainはこれらのティックメッセージに応答してゲート出力をトリガーすることができます。
Mutant Brainは、ゲートを出力する周期をテンポの分割値で指定することが可能であり、以下の周期でクロックを出力することができます。
ゲート出力は、特定のMIDI CC値と紐付け、CC値がスレッショルドを上回るか下回るときにゲートが作動するようにすることができます。例えば、CC#10が値64を上回ったときにゲートが作動するように設定することができます。
また、CCがスレッショルド以下になったときにトリガーするようにゲートを設定することもできます。いずれの場合も、MIDIからCCの現在値を受信するまでゲートはトリガーできません(初めてMutant Brainを使う場合、CCの現在値は変更するまで不明となります)。